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SDGs探究AWARDS2024

清泉女子大学

2025年より地球市民学部を新たに設立する清泉女子大学についてご紹介します。
20年以上地球市民学科として培ってきた学びが「学部」に昇格し、より拡大・発展した「学びの環境」が整いました。大学で自分の探究活動を発展させていきたいと考えるSDGs探究AWARDS参加者の高校生の皆さんにとっては、大変魅力的な環境です。
今回は、地球市民学部の山本 達也 教授、安斎 徹 教授にお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください。

清泉女子大学 Seisen University

2025年、地球市民学部誕生で2学部体制へと進化。
「確かな理論」と「現場での体験」があなたを大きく成長させます。

清泉女子大学は、東京山手線内に自然豊かで静かなキャンパスを構え、70年以上の歴史を有する女子大学です。「まことの知・まことの愛(VERITAS et CARITAS)」をモットーとし、少人数教育によるアットホームな環境で、自分で考え、判断し、決断することのできる女性を育成すること。また自国の文化と異文化を理解し、地球市民として共に生きる姿勢をしっかり育てることを、大学の理念として掲げます。

2025年度新たに地球市民学部が誕生し、2学部体制へと進化を遂げる清泉女子大学での学びについてご紹介します。

清泉女子大学

日本で唯一の地球市民学部について

清泉女子大学は設立以来、常に「人間」と「社会」を考え続けてきました。そしてこの変化の激しい時代において、より時代にふさわしい教育を実現すべく、70年の歴史ある文学部を母体として、新たに総合文化学部と地球市民学部の2学部体制への進化を遂げます。

2025年4月、新たに設立する地球市民学部は、もともと地球市民学科として20年以上培ってきた社会とつながる実践的な学びを基盤に、「自分らしく社会に貢献できる地球市民を育成していく」ことをミッションとして学部に昇格。また、AIをはじめとするデジタル技術、メディアやビジネスなどの方法を活用して今までにない新たな価値を生み出すことで、様々な社会課題を克服し、新たな未来社会をデザインしていく人材育成を目指しています。

清泉女子大学 地球市民学部
清泉女子大学 地球市民学部
清泉女子大学 地球市民学部

全員が個別のプロジェクトを実践する「大学版探究学習」

地球市民学部の大きな特徴は、教室を飛び出した学外での「実践的な学び」にあります。
豊富なフィールドワークでの実践の機会と座学とを行き来し、実社会で活かせる問題解決力を身につけることができます。

1. 全員が大学生活の集大成としてプロジェクトを選定し、実践。
地球市民学部では、全員が自分の関心に基づいて社会課題を解決するプロジェクトを実施し、卒業論文とプレゼンテーションでその成果を発表します。プロジェクトは様々な学外の方々と連携しながら個々に実施する内容を選定し、実行していくのが大きな特徴です。プロジェクトは自分の好きなこと、好きな場所、気になっている事柄を見つけることから始まります。例えば、旅・映画・音楽・ファッションや、アジア・アフリカ・日本の特定の地域・場所、貧困・環境・平和・教育・メディア・ビジネスのような気になる事柄など、自分の「好き」や「興味・関心」を見つけ、掘り下げ、そこから社会課題に取り組んでいきます。1年次の「プロジェクト入門」、2年次の「グループプロジェクト」というPBL科目での学びや3~4年次のゼミでの指導や実践を経て、大学生活の集大成として「卒業研究プロジェクト」という自分だけのプロジェクトに挑みます。

プロジェクト事例

2. ミネルバ大学の授業モデルを取り入れた、101のコンセプト。
思考ツールを習得し、複雑な社会課題解決のための武器を手に入れる。

「101のコンセプト」とは、世界のエリートが今一番入りたい大学と言われるアメリカのミネルバ大学の教育方法を参考に清泉女子大学の地球市民学部が独自に編集した、社会問題を分析して解決へ導くための思考法・表現法です。

思考や実践には「型」が存在します。地球市民学部では、1年生全員が、「地球市民としての思考と表現」という学部必修授業でこれを学ぶことができます。この思考法と表現法は、フィールドワークやプロジェクトなど「現場での実践」で起こる様々な問題を解決するツールとして大いに役立つとともに、社会人となっても、あらゆる場面で役立てることができる思考法・表現法です。

この101のコンセプトを学び、問題の捉え方や様々な解決への切り口を身につけることで、プロジェクトを実践する大きな武器となります。

101のコンセプト

清泉女子大学 地球市民学部
清泉女子大学 地球市民学部

3. 社会課題の解決に必要不可欠なAI活用に関するスキルなどを習得。

また、地球市民学部が重視しているのは、研究やプロジェクトの実践、フィールドワークの現場でどのようにしてAIを始めとするデジタル技術や、メディアやビジネスの手法を活用していくのかという視点に立った取り組みです。

複雑化した社会課題の解決のために、方法論の多様化は必要不可欠です。地球市民学部では、「地球市民とAI」「地球市民と技術」「地球市民とメディア」「地球市民とビジネス」という専門科目や、「情報スキル」「アートデザイン演習」「映像表現演習」「社会課題解決のための情報スキル」「社会課題解決のためのメディア」「社会課題解決のためのビジネス」という多種多様なスキル系科目が用意されています。授業を通じてWEBデザイン、AI、メディア、ビジネスなど、これからの社会で必要な様々なスキルを習得。また様々なプロジェクトの中で、このAIやデジタルツールの活用などを進めており、これからのAI社会に必要なスキルを実践の中で身につけることができます。

清泉女子大学 地球市民学部
目黒川夢まつり

個々のプロジェクトを全面的にサポートする体制

1. 少人数制でじっくり学べる環境。
授業の形態としては講義型は少なく、ディスカッションやプレゼンテーションを行う参加型が中心です。

2. 専任アドバイザーを配置し、学生のプロジェクトを全面サポート。
個々のプロジェクトを全面的にサポートするため、大学にはSEOと呼ばれる専任のアドバイザーを配置し、何度も個別面談を行い、伴走しながら一人ひとりのプロジェクトを強力にサポートしています。専任アドバイザーは経験豊かで、多様なネットワークを有しており、学生のプロジェクト推進に必要な外部の団体や人物を紹介したり、失敗した時の原因や次のアクションを一緒に考えていきます。そうすることで、最初はなかなか行動に移すことができなかった学生も、最終的にはプロジェクトをやり抜き、大きな成長を遂げています。

3. 豊富なフィールドワークの機会と費用面でのバックアップ。
私たちは、教室を超えた「現場」での体験をとても大事にしています。百聞は一見に如かず。実際に現地を訪れ、自分の目で見て肌で感じ、人々と交流することを大切にしています。
そのため、大学として豊富なフィールドワークの機会を用意し、インターンやボランティアに積極的に挑戦することも推奨しています。

フィールドワーク

費用面をバックアップするコースも用意しました。国際協力機構(JICA)と大学の連携により、在学中に、海外協力隊員として活動するチャンスがあります。日本国内でも、自治体に派遣され、在学中にインターンシップ経験を積むことができます。

未来を創るプロジェクト

清泉女子大学 地球市民学部
清泉女子大学 地球市民学部

生徒、学生の皆さんへのメッセージ

これまでご紹介してきたように、地球市民学部では、様々な実践の場を通じて、社会課題解決に一歩踏み出し、これからの社会で生き抜く力を身につけることができます。
清泉女子大学には、そういった思いをもった仲間が全国から集います。

このSDGs探究AWARDSに応募された活動内容を本学でさらに発展させていくことも可能です。

中には高校では様々な理由で活動に限界があった方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ本学での学びや環境、ネットワークを思う存分活用し、様々な活動に挑戦してもらえればと思っています。

今回SDGs探究AWARDSでは、「AI社会において新たな価値を生み出すことが期待できるアクションやアイディアとは」をテーマに地球市民学部賞を設置しています。

地球市民学部賞

これからの社会課題の解決においてテクノロジーの力を活用することは非常に重要です。
ぜひ高校生の皆さんの視点で、テクノロジーの力をつかって生み出せる新たな価値について、身近なところから考えてみてください。たくさんのエントリーお待ちしています。

清泉女子大学地球市民学部

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安斎ゼミ2022受賞取材記事