SDGs探究AWARDS2022
受賞作品

私たち「モリアオガエル保存会」の活動が多くのエントリーから選出され、映えある賞をいただいたことに、厚く御礼申し上げます。この知らせを聞いた保存会メンバーや、ボランティア生徒の歓びはもちろんのこと、感謝の思いでいっぱいです。何度も襲った存続の危機を乗り越え、この活動を連綿と繋いでこられた先輩方の功績や、保存会の新たな挑戦が評価された事に、一同感謝の気持ちを抑えられずにはいられません。

昭和43年、理科部の生徒が見つけた1匹のモリアオガエルの死骸から始まった保護活動。その頃の山口町は、宅地開発で山林が切り開かれ、緑が失われようとしていました。絶滅危惧種であるモリアオガエルの存在が、今現在残されている、この町の緑を守るきっかけとなり、今年で55年目を迎えます。

その後、廃部となった理科部の想いを継承したのが「モリアオガエル保存会」ですが、地域に残るモリアオガエルの池は、管理がされなくなったために消滅の危機に瀕しています。また、池の維持管理や生態研究を行う資金も不足し、活動が制限されるようになってしまいました。この受賞をきっかけに支援の輪が広がるとともに、地域とのパートナーシップを深めていきたいです。

SDGsとは、「持続可能な開発目標」のことですが、「持続可能」な仕組みを作ることは難しいです。本プランは、生徒の皆さん、先生、地域の方々が昭和43年から活動を継続しており、持続可能な仕組みを地域に作り上げている点で特に秀でていると感じました。昨年はビオトープを校内に作るなど、毎年工夫を重ねている点も評価しました。

社会問題は一人で解決できるものではなく、社会問題への取り組み方は誰かと比較して優劣をつけるものでもありません。ボランティア活動に参加する生徒さん70名の中には、中心的に活動する人も、最近なかなか活動できてない人もいると思いますが、等しく表したいと思います。