SDGs探究Library

SDGs探究AWARDS2023

株式会社スタジオプレーリー

この度、SDGs探究AWARDSに協賛いただいている株式会社スタジオプレーリーの境さんに会社設立の背景やSDGsへの取り組みなどについてお話を聞く機会をいただきました。

Prairie Card

「はじめまして」をより豊かな時間に
~デジタル名刺で新しい出会いの文化を作る~

株式会社スタジオプレーリーは、スマホをかざすだけのデジタル名刺「プレーリーカード」を展開する会社です。世界一の名刺消費国と呼ばれる日本から、従来の名刺の役割をアップデートし、出会いにイノベーションを起こすことで、一人ひとりが輝く未来の実現に挑戦しています。

株式会社スタジオプレーリー 境さん

境 勇人

株式会社スタジオプレーリー
COO/CFO

早稲田大学商学部卒業。在学中に公認会計士試験に合格し、PwCあらた有限責任監査法人に新卒で入社する。
2020年1月からはREADYFOR株式会社に入社し、経営管理部の所管、上場準備プロジェクトマネージャー、新規事業開発サポートを務める。
2023年4月に株式会社スタジオプレーリーに入社。

デジタル名刺で「一人ひとりが輝く社会」目指す。

―御社の事業内容を教えてください。

境さん

「株式会社スタジオプレーリーは、「新しい出会いの文化を創造し、コミュニケーションを豊かにする」をミッションに、スマホをかざすだけのデジタル名刺「プレーリーカード」の開発、販売を行っています。インターネットやSNSの普及により、人々の生活様式や行動、価値観は大きく変化をしてきました。そういった中で、初対面の人とのコミュニケーションの在り方もアップデートがあって良いと考えているのですが、代表的な紙名刺で自己紹介し合う文化は江戸時代から大きく変わっていないようです。もちろん紙には紙の良さもありますが、無駄が多く、環境への影響も否めません。また記憶に残りにくく、肩書や連絡先の情報以外の、さまざまなパーソナル情報、会社であれば自社のサービス情報を伝えづらいという面があります。私達はこの紙名刺によるコミュニケーションをアップデートし、初対面の時間をより豊かにすることで、一人ひとりが輝く社会の実現を目指し事業を展開しています。 プレーリーカードですが、2023年2月にサービスリリースをしたところ、想像以上の反響をいただき、リリースから半年で、早くも10万回以上のカード利用をいただけるまで広がってきています。言い換えると、10万枚以上の紙名刺の削減につながっているとも言えます。まだまだリリースをしたばかりですが、より多くの方にこの体験を届けていきたいと思っています。」

株式会社スタジオプレーリー

旅立つ友人へのプレゼントから生まれたプレーリーカード

―プレーリーカード誕生の経緯はどのようなものだったのですか?

境さん

「代表の片山と共同代表の坂木は同じシェアハウスに住んでいるのですが、同じシェアハウスに住む2人の共通の友人が海外で新たな挑戦をすることになり、「彼の活動を支援できるものをプレゼントしよう」ということから、異国の地に行っても、自己紹介や活動の説明ができるようなツールとしてプレーリーカードは生まれました。
プレゼントをきっかけに生まれたプレーリーカードですが、完成したプレーリーカードを見て、知人や友人から「ほしい」とたくさんの反響をいただきました。はじめは事業化の構想はなかったのですが、自己紹介ツールとして代表的な紙名刺は、紙資源の無駄遣いになっていたり、副業などの働き方やSNSの普及により、多様な情報を伝えられる自己紹介のツールが時代背景の中で求められていると感じたりしたことから、2023年2月に正式リリースし、事業化いたしました。」

株式会社スタジオプレーリー

―プレーリーカードについて詳しく教えてください。

境さん

「プレーリーカードは「デジタル名刺」と呼んでいて、交通系ICカードのようにかざして使います。相手のスマートフォンにカードをかざすとICチップが反応し、事前に設定しておいたプロフィールページが相手のスマートフォンに表示されます。ページにはさまざまな情報を掲載することができ、自己紹介やあらゆる情報交換を簡単に行うことが可能です。 最近はSNSがコミュニケーションツールの主流になる中で、カードをかざすだけで、ワンタッチで自身のSNSにアクセスしてもらうことができることもご好評いただいている点の一つです。URL形式のものであれば何でも掲載することができる機能もあるので、例えば自身が所属している団体の紹介ページや、好きなショップやアーティストの紹介ページなど、自分自身のより詳細な情報を瞬時に相手に伝えることが可能です。
また、プレーリーカードは、対面でコミュニケーションを行う際にいかに個人を表現できるかにこだわっています。具体的には、両面オリジナルのデザインでカードを作成することができるので、カードのデザインを通じても自身を表現することができます。
嬉しいことに、最近では、個人でのご利用にとどまらず、ショップカードや法人の方々の契約も増えていて、ストレスなく、より多くの情報を伝えるツールとしてご利用いただいてもいます。
たったひとりの友人のために作ったプレゼントが、今では多くの方々に使っていただけるサービスへと成長することができました。
一方で、我々が目指すくらいに多くの人に使ってもらうには、紙名刺という文化への挑戦を行う必要があり、ユーザーの皆さんと一緒に新しい文化作りをしていく必要があると思っております。
より良いコミュニケーション体験を世の中に届けるべく、このサービスをよりユーザー様とともに広めていきたいと思っています。」

株式会社スタジオプレーリー プレーリーカード

デジタル名刺を活用した地方創生。地域活性化の新たな取り組み

―島根県海士町との連携についてお聞かせいただけますか?

境さん

「当社は2023年8月、島根県海士町と「脱炭素」、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、「地方創生」という3つの文脈で、プレーリーカードを活用した新たな取り組みを行う連携協定を締結しました。 海士町をはじめ、多くの地方自治体は、人口減少や少子高齢化、地域衰退、気候変動などさまざまな問題を抱えており、地方創生によって地域活性化を行うことは、喫緊で取り組まなければならない重要な政策のひとつとなっています。島根県海士町は、自然豊かなとても魅力的な地域で、行ったことがある人には魅力が伝わる一方で、行ったことがない人にはなかなかその魅力が伝わらないという課題をお持ちでした。そこで、プレーリーカードに海士町の風景や、魅力などが1つにまとまっているページを掲載し、海士町に行ったことがない人にもその魅力を伝えられる新たな取り組みを実施することになりました。海士町にはコアなファンの方々が全国にたくさんいらっしゃいます。そういった方々に、海士町が認定するアンバサダーになっていただき、公式アンバサダーの証明書と広報発信ツールを兼ね備えたツールとしてプレーリーカードをお配りして、各々の地域や飲み会の場などで、カジュアルに海士町の魅力を伝えていただく。そうすることで、海士町の活性化につなげていく取り組みです。
また自治体職員の方々の紙名刺を、デジタル名刺であるプレーリーカードに切り替え、紙資源の無駄をおさえることで、脱炭素化にも寄与できます。
この海士町との連携は、成功すればいろいろな自治体に展開でき、地方創生の文脈でお手伝いができると思っています。私達は人と人との出会いだけでなく、人×モノや、人×地域など、さまざまな出会いのフロントになりたいと思っています。
この連携を成功させ、さまざまな自治体の地方創生につなげていけるよう努めていくとともに、今後はカードの素材自体も木材やより環境に配慮した素材で作成するなど、SDGsやさまざまな社会課題の解決に貢献できるよう努めていきたいと考えています。」

株式会社スタジオプレーリー

がんばる人の挑戦を応援したい

―SDGs探究AWARDSに協賛いただける背景は?

境さん

「SDGsの問題は、決してひとりでは解決できない問題だと思います。いろいろな価値観を持った人同士が団結し、対話を重ねながら解決に向けて行動していくことが必要不可欠です。そういったパートナーシップを築いていく一歩目に、私達のサービスで貢献できればと思っています。 私達は、初めましての時間を豊かにしたいというビジョンを持っています。
SDGs探究AWARDSに参加される方々は、熱量の高い方々が多いと思いますし、これからもさまざまな人やモノ、または機会などと出会って刺激を受けて、新しい挑戦をしていくことだと思います。その挑戦における出会いの部分を、私達のサービスで支援できれば、すごく嬉しいことだと考え、協賛をさせていただくこととなりました。」

これからの社会を担う若者の皆さんへ

―生徒、学生の皆さんへメッセージをお願いします。

境さん

「繰り返しになりますが、このアワードに参加された方は、熱量がある方々だと思います。
その内なる熱量を高めて、行動するためのエネルギーに転換していただければと思います。その中でさまざまな方との出会いがあると思いますが、ぜひプレーリーカードを活用していただき、より良い出会いにつなげていただければと思います。
皆さんのご活躍を心より願っています。」

株式会社スタジオプレーリー プレーリーカード

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