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SDGs探究AWARDS2024

SDGs探究AWARDS2019
受賞作品

中高生部門最優秀賞

「竹」×SDGsでジェンダー平等をめざす!
~ウガンダを例に~

ジェンダー・プロジェクト 光ヶ丘女子高等学校

  • SDGs Goal. 5ジェンダー平等を実現しよう
  • SDGs Goal. 4質の高い教育をみんなに

Goal5及びGoal4をメインとしつつ、それらの達成が他のGoalの達成にも波及効果を生むことが期待できる。
女子の就学率が中等教育段階で急下降する背景に、生理用品の不足と学校における生理への対応(女子教員数・衛生的なトイレの整備・性教育の普及など)の遅れがある。

PDFファイルダウンロード ①ジェンダー・プロジェクトの探究の概要と経過.pdf

PDFファイルダウンロード ②プレゼンテーションスライドデータ・ブラッシュアップ版 国連大学発表用.pdf

PDFファイルダウンロード ③プレゼンテーションスライドデータ 英語版.pdf

参考文献
国連人口基金「世界人口白書2018」
UNESCO UIS
プラン・インターナショナル・ジャパン 「女の子にはチカラがある ~未来を創るジェンダー教育~」
ハフィントンポスト
greenfins
futopiapress(the Norwegian weekly paper Ny Tid)
竹類の世界的分布を生態気候図上に示した図(渡辺政俊、1987)

・私たちが制作したプレゼンの要点は次の通りです。
ウガンダの女子の中等教育就学率が低い背景のひとつに「生理用品の不足」がある。生理用品の普及を通じて女子生徒が学校に行きやすい環境を整備し、女性の社会参画を促進したい。
ただし、一般的な製品を普及することは地球環境問題に悪影響を及ぼす矛盾を孕む。そこで、SDGsの発想で「竹由来のサステナブルな生理用ナプキン」の開発・普及を提案する。
ジェンダー課題だけでなく、社会・経済・環境など、様々な波及効果をもたらす画期的なアイデアだ。

・上記のプレゼンを、国連大学で発表したほか、地元の公立中学校で出張講座を実施したり、FMラジオの番組に出演して紹介したりしました。さらに、JICAウガンダ事務所を通じ、英訳版プレゼンをウガンダへ送り、現地で「サトウキビ由来の生理用品」の開発に取り組んでいる「eco smart」の担当者とSkypeを使い英語で意見交換しています。

受賞者からのコメント

この度は最優秀賞という名誉ある賞をいただき、大変嬉しく思っております。プレゼンテーションビデオ制作のために指導してくださった先生方、eco smartの起業家の皆様、そしてSkypeミーティングに協力をしてくださったJICAウガンダ事務所の職員の皆様にお礼申し上げます。
私たちは昨年の夏から校内で有志を募り、計17名でジェンダー・プロジェクトのチームを立ち上げました。SDGsの視点からジェンダー課題を分析・探究し、プレゼンテーションビデオ制作に取り組みました。
今回、私たちはジェンダー課題でよく取りあげられる教育格差に注目しました。アフリカのウガンダを例にとり、男女間での教育格差の原因の一つに「生理用品の不足」があることを発見しました。私たちと同世代の学生たちが予想もしていなかった問題に苦しんでいることを知り、とても驚きました。そこで、私たちはSDGsの発想に着目して、生分解性の「竹」ナプキンの普及・生産を提案しました。これは、ジェンダー課題だけでなく、社会・経済・環境など様々な分野に波及効果をもたらす画期的なアイデアで、実用化のために様々な活動を行っています。
例えば、ウガンダで実際に生分解性ナプキンの生産に取り組んでいる現地の方にインタビューをしたり、様々な企業の方々とコンタクトをとったりしています。また、私たちのアイデアやSDGsの考えを多くの人に発信するため、ラジオや中学校での講演活動を行っています。加えて、SDGsのゴール5「ジェンダー平等を実現しよう」という大きな目標達成のため、来年度からジェンダーバイアスをなくすためのジェンダーかるたの作成に取り組んでいく予定です。
実際、「竹」ナプキンの商品化に向けてはまだ多くの壁があり、やっとスタートラインに立ったばかりと痛感しています。この度の受賞を励みに、探究心を忘れずこれからも努力していきたいと思います。
本当にありがとうございました。

ジェンダー・プロジェクト今村 早也香
小野 優梨子
羽根田 琴
星川 七海
渡邊 桃子
山田 眞子
石川 愛望
井上 あおい
井上 美海
近藤 円樺
佐藤 胡桃
杉田 篤奈
千田 綾音
高森 琳子
平岩 里菜
松永 知穂光ヶ丘女子高等学校

審査員からのコメント

ウガンダで自分たちと同世代の人が苦しんでいることを知り、ジェンダープロジェクトを立ち上げた経緯は、まさしく「自分ゴト」に値する。
特に、ウガンダの実態を調査したり、スカイプで直接現地の方にインタビューしたり、活動についてラジオや講演活動をするなど、多くのアクションを起こしていることは、ぜひ全国のみなさんに知ってほしい。
「竹」という日本で馴染みのあるものを用いたことはSDGsの精神にも当てはまり、素晴らしい。