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SDGs探究AWARDS2023

SDGs探究AWARDS2021
受賞作品

中高生部門最優秀賞

紬の海洋ゴミ日記1

寺尾紬 関西大学

  • SDGs Goal. 12つくる責任 つかう責任
  • SDGs Goal. 14海の豊かさを守ろう

PDFファイルダウンロード 紬の海洋ゴミ日記.pdf

寺尾紬くん 活動の様子

受賞者からのコメント

この度はこのような賞をくださりありがとうございます。まさか、受賞できるとは思わなかったので驚きました。

僕の住む日本最南端の波照間島は、色とりどりの魚や海ガメと泳ぐことができます。しかし、一見美しく見える海の中は、サンゴの白化現象が進み、浜は漂着ゴミであふれかえっています。こんな浜だと海ガメが安心して産卵できないと思い、夏休みに毎朝ビーチクリーンをしました。

海洋ゴミがどこから来るのかという疑問を持ち、調べてみると海洋ゴミの約8割は、街から出たゴミだと言うことが分かりました。僕たちが出したゴミが海洋生物を傷つけているかもしれないと思い、悲しくなりました。海洋ゴミ問題の深刻さを知り、一人の力では、SDGs目標14の『海の豊かさを守ろう』を2025年までに、解決するのは難しいと思いました。だけど、みんなで協力すれば、解決できると思い、海岸の入口に漂着ゴミ専用の置き場所「海洋ゴミステーション」を設置しました。この度の受賞は、この僕の取り組みを認めてくれたのだと思うと、とてもうれしいです。もっと多くの人に利用してもらう為、沖縄県の許可を得て、海洋ゴミステーションを波照間港に移動しました。今では、島の人が日常的にビーチクリーンをしてくれています。そのおかげで一ヶ月にトン袋4袋のペースでゴミを集められています。この取り組みを知った竹富島でも設置してくれました。このようにして、島から島へ、いずれは世界まで海洋ゴミステーションを広めていきたいです。僕がいつもビーチクリーンをしていた浜に、アカボウクジラが打ち上がりました。死因は分からなかったけれど僕たちに何か訴えている様な気がしました。これからも、僕ができることは何かと探しながらビーチクリーンを続けていきたいと思います。

寺尾紬竹富町立波照間中学校

審査員からのコメント

レポートをひとめ見て引き込まれました。ご自身の言葉でご自身の活動を文字、切り貼りした写真や記事にどこかアートセンスも感じ、熱量を感じました。応募が多かった海のごみ問題ですが、日本最南端の島で実際に毎日夏休みに毎朝5:30に起きてたった一人で活動していく様子、活動していく中で起きた問題を大人を巻き込んで解決していく姿・ストーリーにどんどん引き込まれました。インスタグラムなどのSNSを活用し、全国のファンを少しづつ増やし、お会いした事がない誰かが応援している様子、公共施設をも巻き込み活動していく様は爽快でした。探究→行動→巻き込み→継続する姿、また応援したくなる人柄も含めて最優秀賞にふさわしい内容で、審査員全員の満場一致で中高生部門の最優秀賞に選ばせていただきました。