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SDGs探究AWARDS2024

SDGs探究AWARDS2024
受賞作品

企画・アイディア部門
優秀賞

テクノロジーでつなぐ認知症高齢者と私たち

「テクノロジーでつなぐ認知症高齢者と私たち」 水野 太陽 奈良女子大学附属中等教育学校

  • SDGs Goal. 3すべての人に健康と福祉を
  • SDGs Goal. 9産業と技術革新の基盤をつくろう
  • SDGs Goal. 11住み続けられるまちづくりを
  • SDGs Goal. 17パートナーシップで目標を達成しよう

受賞者からのコメント

この度はこのような光栄な賞をいただき、大変嬉しく思います。

私は、祖母の介護を通して、認知症高齢者を介護する家族の不安や負担を身近に感じてきました。
認知症高齢者の徘徊問題について調べていくうちに、日本では、認知症が原因で行方不明になっている高齢者が約2万人もいることを知り、この問題に対して自分にできることがないかと考え、「みまもりコンパス」の開発に至りました。

私が開発している「みまもりコンパス」は、認知症高齢者のための発見共有システムです。
認知症高齢者が行方不明になったときに発見者がQRコードを読み込むことで、アプリ上で家族と発見者が迅速にやり取りを行い、早期発見・安全確保につながります。
さらに、X(旧Twitter)で捜索依頼を投稿する機能も備えており、広く協力を呼びかけることで、発見の可能性を高めます。

このシステムを通じて、徘徊による行方不明のリスクを減らし、認知症高齢者の家族の負担軽減につながればと思います。

今回の受賞をきっかけに、より多くの方に「みまもりコンパス」を知っていただき、地域全体で認知症高齢者を支える取り組みが広がれば良いと思います。
これからもシステムの改良を重ね、より使いやすいものにしていきたいと考えています。

最後になりますが、このプロジェクトを支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。そして、今後も誰もが安心安全に暮らせる社会の実現に向けて、挑戦を続けていきます!

水野 太陽奈良女子大学附属中等教育学校

審査員からのコメント

本システムは、認知症高齢者の行方不明という深刻な社会問題に対して、QRコードを活用し、発見者が家族と迅速に連絡できるシンプルかつ実用的な仕組みです。特に、多くの人が協力しやすい点が大きな強みです。また、受賞者が中学2年生という若さで、アイデアの発案からアプリの開発まで一人で取り組んだことに大変驚きました。その背景には、ご自身の祖母の介護経験をもとに、認知症高齢者とその家族の不安を少しでも軽減したいという強い思いがあると伝わりました。高齢化社会が進む中、地域全体で支え合う仕組みの重要性が増しています。このシステムがさらに発展し、多くの人々の安心に繋がることを心から期待しています。受賞者の今後の活躍を楽しみにしています。