SDGs探究AWARDS2023
受賞作品
審査員特別賞
(吉田)
地域が支える再生エネルギーの未来
~可燃ごみをSAFに~
審査員からのコメント
探究学習のテーマ設定に悩む中高校生が多く、研究や調査をする中で課題の大きさに自分では何も変えられない、啓蒙活動を続けていきたい等のまとめをよく見かけます。村上さんも多くの人と同じく「軽い気持ちで始めた調査」でしたが、1718自治体にアンケートを送り、800件の回答を得た行動力は目を見張るものがありました。また、本アンケートが契機となり、廃油回収の検討を始めた自治体があり、居住地の市長に2度の提言を行う等、人を巻き込む力に加え、次々と行動を起こしていかれた姿を高く評価しました。
自治体の方の千差万別な対応に困惑する様や、収集したデータ分析に課題がある点を誠実に認め、今後に活かそうとする姿勢に更なる活躍の期待を持ちました。
受賞者からのコメント
この度は審査員特別賞という素晴らしい賞をいただきありがとうございます。
この研究では2030年のSAF義務化に向けた原料供給源としての廃食油の可能性の評価のために、全国の自治体にアンケートを実施しました。その結果、廃食油単独でのSAFの原料調達は難しいことが判明しました。
調査をしたことで、廃食油だけでなく全てのごみを資源化する必要性を感じ、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを検討しました。
今後は、廃食油を全て回収できるサプライチェーンの構築のアイデアや、リターナブルな油ポット開発、ブロイラーの羽などのバイオ燃料化などの研究を行い、一つでも「ごみ」の分類から「資源」を見つけていきたいです。
私の夢は2050年にすべてのごみが資源になる社会づくりを実現することです。この夢には大きな挑戦を伴いますが、持続可能な未来を築くためには不可欠な一歩です。この夢を叶えることに協力してくださる自治体や企業や大学などを募集しています!
これからも、引き続き啓発活動も行っていくので応援よろしくお願いいたします。
村上智絢洛南高等学校